TBS系のテレビ番組『名医のTHE太鼓判!』の4月8日放送回で、人間ドックを受けた演出家の宮本亜門氏。その結果、「前立腺に腫瘍が見つかった」と、番組放送日を迎える以前から多くのメディアが報じた。
前立腺がんと前立腺肥大症はともに男性に多くみられる疾患として知られている。
まずは前立腺肥大症について、「前立腺肥大症は良性前立腺腫大に尿道閉塞、下部尿路症状が絡み合った複合的な臨床像です。前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかでもっとも多くみられる病気です。」【転載元:What's 前立腺がん(https://www.zenritsusen.jp/digest/con01-4.html)】といった、端的でわかりやすい記述を見つけた。
また、同サイトの説明を要約すると「良性前立腺腫大の発生部位は内腺(尿道を取り囲む部分:移行領域)で、尿道が圧迫され狭くなる『尿道閉塞』を生じると、排尿しにくくなったり、トイレの回数が多くなることがある。また、尿の後にスッキリ感がしないなどの自覚症状(下部尿路症状)があらわれる」とのことだ・・・すなわち、「排尿障害」は重要なシグナルになるようだ。
排尿障害など、排尿時に症状があらわれるようになると日常生活に支障をきたすこともある。そのため、適切な治療が必要になることもある。
しかし、なかには前立腺腫大があっても症状がみられないため、発覚するまでに時間がかかる事もある。
一方、前立腺がんは、「良性前立腺腫大の発生部位である『内腺』ではなく、主に『外腺(尿道から離れた部分:辺縁領域)』に発生する」(上述同サイトより)ため、早期での自覚症状は前立腺腫大と同様に現れにくい。
がんが進行して、尿道や膀胱を圧迫するようになると、排尿時の症状や血尿などがあらわれるようになる。
すなわち、良性も悪性も自覚症状が現れにくい点では共通し、いずれの疾患においても発生部位や排尿時に何かしらの違和感や症状を訴える段階に達している場合は、すでに進行していたり、肺や骨などへの遠隔転移が見られたりするなどしているというのだ。
では、どのようにすれば早期発見ができるかというと・・・定期的に検査や人間ドックを受けるしかないのだろう。
「私にかぎって」とか「ウチの家系は・・・」などとあなどったら大間違い? 特に中高年男性で、健康に長生きしたいと思っている人ならなおさら、定期的に受診した方がよさそうだ。
宮本氏においては、検査のきっかけがテレビ番組の企画だったとは・・・とにかく、早めに発見されてよかったですね!
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