米国で開催されている、男子ゴルフ マスターズ。タイガー・ウッズの活躍とウッズに寄せられる「歓声・どよめき」が話題になっている。
Yahoo!ニュースを流し読みしていたら、「▼1位ジェーソン・デー 初日に娘を抱き上げようとして、腰痛が悪化してしまった。不安と痛みの中で好スコアが出るから、ゴルフは面白い。」(スポニチアネックス、4/14(日) 5:30配信 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190414-00000017-spnannex-golf の記事から一部抜粋)なる、記事中の一文が目にとまった。
腰痛は痛みを誘発する原因あるいはメカニズムが解明せれているものと、科学が進歩した現在もなお解明されていないものがあり、後者のケースが多いというデータもある。
レントゲンやMRIやCTをとっても疾患が見当たらないにもかかわらず痛みが生じる、「非特異性腰痛」の人が多いというのだ。
腰痛といっても「椎間関節性」「筋・筋膜性」「スプラング・バック」「変形性脊椎症」「姿勢性腰痛」「脊椎すべり症」「脊椎圧迫骨折」など、いくつかの原因や診断名が知られている。
また、臨床症状では座骨神経痛での腰痛症状もある。
患者さんは、腰痛が座骨神経痛からくるものか否かの鑑別ができなくて当たり前で、「腰痛」でひとくくりにされることが多い。
ちなみに座骨神経痛は、「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「梨状筋症候群」「変形性脊椎症」「脊椎すべり症」などが知られる。
腰痛にしても座骨神経痛にしても、どの部分に痛みが生じ、どの部分に特有の症状が現れるか。また、どのような姿勢や動作によって痛みが再現したり、減弱・消失するかによって、おおよその見当をつける事ができる・・・というのが理論上で、臨床の場ではさまざまな症状が併発していることが多く、鑑別が難しい。
たとえば、「前(または後)屈で痛みが生じれば・・・〇〇〇の可能性は低い」と書いてあっても、急性の腰痛であれば、概ね何が原因であっても前後屈は辛い人もいる。
私自身が20年前から「原因不明(非特異性?)」の腰痛持ちだから、ここは自信を持って「教科書通りとは限らない」と言い切れる!
ただ、臀部から下肢にかけての痛みやシビレや感覚障害、特有の歩行(痛みが生じる)などが生じている場合には、比較的原因などを見当つけやすいとされている。
代表的な徒手検査にはSLR、FNS、Kボンネット、ニュートン、PTR・・・他、などがある。しかし、これらもあてにならないことが多いとのこと。
じゃあ、何もかもが参考にも役にも立たないかというとそうではく、治療を進めていくうえで自覚的・他覚的に経過をみていくうえでも、重要な方法にもなるとのことだ。
デー選手の場合、娘さんを抱け挙げたのがきっかけになったとのこと。いわゆるギックリ腰のような症状だったのだろうか?『ギックリ腰の症状に多いのは「椎間関節性腰痛」「スプラング・バック」』とのことだ。(参考:「鍼灸臨床 問診・診察ハンドブック」- 医道の日本社発行)
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