腰や背中の痛み、内臓に原因がある場合も。
内臓は腹膜で包まれた内側にある臓器と外側の臓器がある。さらに、部分的に内側と外側にまたがるものもある。
内側にある臓器には胃や肝臓などがあり、外側には十二指腸や腎臓や膵臓などがある。子宮は部分的に外側と内側にある。腰や背中に痛みが出やすいのは、外側にある臓器の異常である。
原因が内臓にありそうか否かを推察するうえで鑑別材料のひとつになるのが運動痛と言われている。
腰や背中の痛みは、脊椎や筋肉や脊椎から出る神経の圧迫などであるから、体の動きに連動しやすいのである。対して内臓の場合、必ずしも運動とは関係ないとされている。判断が難しければ、整形外科だけでなく内科を受診してみるのもいい。
背中側を通る大動脈にも異常(動脈解離や動脈瘤など)が生じると、背部痛の症状が現れることがある。また、子宮の調子が良くないと、下腹部だけでなく腰痛に似た症状も現れやすい。
また、胸腔の異常でも背部痛が出る事がある。具体的には肺などの呼吸器系だが、これは比較的自覚しやすい症状が先に強く出るため、「直接的な痛みの原因が背部にあるわけではない」と気づきやすい。具体的には、カゼをひいたり気管支炎などで咳き込んだ時に背部へ広がるあの痛みだ。
内臓の臓器の異常や疾患によっては、腰部や背部でも特にあらわれやすい部分がある。
骨や神経や筋肉以外で背部痛が生じやすい原因には、腎臓や尿管の病気、尿管結石、腎盂腎炎、急性膵炎、慢性膵炎、十二指腸潰瘍・・・その他。自己判断せずにまずは医師の診察を受けることが大事。
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