慢性的な腰痛に悩まされている人の中には、日常生活において「この荷物を持ち上げたら腰が痛くなるのでは?」「この姿勢はヤバイかも?」といった不安が頭をよぎることがよくあるという方もいるのではないでしょうか。
それは、もしかしたら「恐怖回避思考」がはたらいているのかもしれません。
恐怖回避思考とは、過度に腰痛を意識すると、さまざまな行動や姿勢を腰痛に関連づけてしまうがために、不安感や恐怖感が先行することで、自ら運動制限をしてしまう思考や行動を意味するとされています。
何が良くないかというと、過剰なまでの警戒心から腰の運動を制限することで、運動機能が低下したり精神的にストレスが溜まってしまうと考えられています。
実はこれ、医師だけでなく鍼師。柔整師、マッサージ師などの医療従事者、巷のリラクゼーション施設の施術者などによる、ちょっとした発言(助言)がきっかけになる場合もあると言われています。
たとえば画像検査やマッサージを受けた際に、「骨が曲がってますね」「背骨の湾曲が強いですね」「安静が一番です」「重い物を持ってはいけません」・・・などです。些細なことですが、そんなことでも恐怖回避思考を招きかねないというのです。
また、辛い腰痛を経験した人ほど、それだけで恐怖回避思考がはたらくようになってしまうことがあるという医師もいます。
患者さんにとって大切な事は、まずはちゃんと医師に相談をすることです。腰痛には原因が特定出来ないことが多々あります。そういった場合も、過度に意識しすぎないことも大切です。
そして、適度な運動とともに、鍼やマッサージなどをうけることで、少しでも腰痛が気にならない生活を送ることも恐怖回避思考をはたらかせない対策になるのではないかと筆者は考えます。
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*リライト:2020年4月1日