マッサージや美容鍼で「シワやたるみが消えるか?」という質問を受けることがある。
あくまでも筆者の経験と考えとしては「個人差はあるが、部分的には目立たなくなる人もいるが、マッサージや美容鍼だけの効果で”消せる”とは考えていない」である。
そこでまずは、シワやたるみが出来るメカニズムや肌の健康の保ち方について、ざっくりとでも説明するように努めている。
シワ、たるみの原因を”老化”だけで片づけてしまうとそれまでだが、顔マッサージや美容鍼を施術メニューにする鍼灸師や治療院としては、ざっくりすぎる答え方になってしまわないだろうか。
とはいえ、広義の”老化”が原因であることは紛れもない事実だ。
そして個人差はあるが、日ごろの配慮やケア次第では”外見的な老化”の進行をある程度緩やかにすることは可能だとされている。
皮膚の老化要因は大別すると加齢によるものと環境(特に太陽光)によるものがある。
加齢によるものとは、細胞数の減少であったりテロメアの短縮などだ。環境とは主に紫外線などの太陽光が大きい原因とされている。
さらに、糖化最終産物とか終末糖化産物と呼ばれるAGEsがある。糖化とは簡単にいうと、タンパク質と糖の結合のことで、糖化が促進すると老化を促し、シワやシミやたるみが生じやすくなると言われている。細胞へのダメージにもなるため、線維の生成にも悪影響を及ぼし、皮膚表面が一定の周期で入れ替わる「ターンオーバー」が阻害されることにもなるという。
シワの形成は、皮膚の弾力性や柔軟性の低下が基礎にある。
皮膚の伸び縮みの柔軟性を失いながらも、表情をつくる筋肉が作用するため、皮膚に”折り目”がつきやすくなって浅い凹凸を形成する。これも、シワ形成の第一歩で、反復されることでさらに溝が深くなり、”目立つシワ”になるのだ。
では、どのようなケアが大切かというと、まずは①睡眠時間をしっかりとる②保湿③外出時に日焼け止め。
まずはこれらを習慣化することが基盤であり前提ではないかと筆者は考える。
睡眠時間は6~7時間ぐらいが良いと言われるけれど個人差があるので、あまり気にしなくても良い。それよりも、就寝時間を午前0時前にすることが大切であると言われている。
保湿や日焼け止めも、「夏だけ、冬だけ」ではなくて一年中通して習慣化するのが大切である。
そして、マッサージや美容鍼で、ほぐしたり血行を良くするのはさらなる効果が期待できる。
美容鍼の効果について、医学の観点、科学的根拠の観点から立証されていない事も数多くあるのは事実である。しかし一方で、特定の検査項目の効果検証では「自覚的効果が見られた」という調査報告もある。
「自覚的」は、治療効果としては無視できないものと筆者は考える。
「病は気から」という言葉がある通り、本人の自覚と意識といった”気の持ちよう”は、治療効果にも影響することがあると言われている。
話しが少し脱線してしまったが・・・。
些細なことでも良いから出来る事からコツコツと継続することが大切だし、マッサージや美容鍼を利用するのも、健康な肌を保つ手段のひとつだ。
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