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美容鍼、刺さなくても「鍼」

 美容鍼の効果は、科学的に立証されていないことが多いのが実情です。

 

 美容鍼の効果について「エビデンスが少なすぎる!」と、頭ごなしに否定する人も少なくないですが、現代医学だって解明されていないことは沢山あるなかで治療が行われているのも事実です。

 

 当院における美容鍼の効果に「骨格が変わる」「シミが消える」「シワやクマが無くなる」などと謳っていません。そのように宣伝している施術者やお店もありますが、筆者の経験と研究から「約束出来ない」という考えに至ったためです。

 

 ただ、定期的に施術することで、シワやほうれい線が目立たなくなったり、シミが薄くなるといった効果を確認できたことはあります(個人差はあります)。

 

 ちなみに、鍼施術によって「骨格が変わる」ということはありえません。

 

「小顔効果」は、むくみが解消されることによって、特にフェイスラインが外見的に「すっきり」した印象になるという意味では、期待できる効果として筆者も用いることがあります。

 

 本題に戻りますが、一般的に鍼といえば皮膚に刺すもので、美容鍼もほかではありません。しかし、鍼にはさまざまな種類があり、その中でも皮膚に刺さない鍼を総称して「接触鍼」「摩擦鍼」といったものがあります。

 

 

 すなわち、刺さない鍼を用いても美容鍼であり、実際に当院でも希望される患者さんに用いています。

 

 期待できる効果について簡単にお話しすると、美容鍼で期待できる施術効果には「体性ー自律神経反射」「筋緊張の緩和」「血行促進」「ターンオーバーの促進」などがあると考えています。

 

 反射をおこすためには感覚受容器への刺激が不可欠で、感覚受容器が高い密度で広く存在するのは角質層から真皮層までです。血管を司る神経は自律神経です。ターンオーバーの起点になる細胞は表皮の基底層にあります。マッサージは筋緊張を和らげます。

 

 すなわち、これらの要素を踏まえれば、効果の現れ方に違いはあっても、それなりの結果が期待できるのです。

 

 何事もそうですが、「当たり前」「常識」「当然」にとらわれていると、どうしてもそこから抜け出せない事ってあります。すなわち、「美容鍼=顔面ハリネズミ状態」が美容鍼のすべてではないと筆者は考えています(インスタ映えはしませんが)。

 

 美容鍼は長期的かつ習慣性があってこそ、効果が持続できるものです。そのためには、経済的な負担が少なく、気軽に受けられるものが理想ではないかと考えて、当院ではマッサージやエステといった付加サービスをせずに、鍼に専念して「短時間・低価格」にしています。

 

 そして何と言っても、刺さない鍼だと、内出血のリスクが大幅に抑えられることは、患者さんにとってもありがたいと言っていただけます。

 

 当院の美容鍼では、刺す鍼と刺さない鍼の選択や、組み合わせての施術など、患者さんのリクエストも承っています。

 

注)「効果」の表現について:当ブログにおける「効果」とは、科学的または医学的な意味を持たず、お客様の自覚的あるいは施術者の他覚的な印象です。そのため「シミ」「そばかす」「シワ」などを除去するなどといった具体的な施術結果をお約束したり保証するものではありません。

 

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*リライト:2020年3月7日