慢性的な腰の痛みには「非特異的腰痛」と呼ばれる原因が分からないものが多いという調査報告があります。すなわち、腰痛の原因や治療法は医学の東西を問わず完全に解明されていないのが現状です。
そのため、医師をはじめ鍼灸師や理学療法士やスポーツトレーナーなど多くの人が、さまざまな理論をベースにして患者さんやお客さんにアドバイスをしています。
腰痛の原因は関節、筋、筋膜、靭帯、神経根、循環不全、神経の刺激や圧迫などさまざまです。
医療機関を訪れた際、画像検査で異常が見当たらない場合の「あるある治療」には、シップだけ、温めるだけ、薬を処方されただけ、理学療法によるリハビリなどは、よく耳にします。
また、腰痛治療で有名な先生の場合、良くも悪くもご自身の理論や経験が出来上がりすぎているので、はまる人にとっては劇的に改善しますが、はまらない人の場合は変化なしか、逆に悪化させてしまうケースも実際にあります。
医療機関に相談する際、腰痛の状態を予めチェックしておくと、効率的・効果的な治療方法を選択してもらえる可能性があるのでいくつか紹介します。
(夜間痛)寝ている時に生じる自発痛で、特に寝返りのタイミングで生じるか否かがポイントになります。
(朝の痛み)明け方に痛みで目が覚める場合と、目が覚めて上体を起こす際に痛む場合と、起き上がって背筋を伸ばした時に痛む場合があります。痛みで目が覚めるのは注意が必要です。腰ではなくて別の臓器などの疾患による関連痛の可能性も考えられます。起き上がり時の痛みはぎっくり腰でよくみられます。
(靴下の脱ぎはき)一連の動きで腰椎、腰の筋肉、股関節などの原因箇所を推察することができます。特に、はこうとする際に腰すら曲げられないのか、股関節を曲げたり回旋する際に痛むのかなど、どのタイミングで痛みや違和感が生じるかを確認するのがポイントです。
もしかしたら、画像検査をもとに治療方針を立てる医師よりも、画像検査が出来ないがゆえに問診と触診を大切にする鍼灸師やマッサージ師の方が、より詳しく丁寧に対応して患者さんに寄り添った治療をしてくれるケースが多いかもしれません。
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