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「梨状筋症候群」による坐骨神経痛

 坐骨神経は第4腰神経から第3仙骨神経によって構成されています。第4、5腰神経は大腰筋の内縁を通って、仙腸関節の前で第1、2、3仙骨神経前枝が合流し、骨盤内で上臀神経が分枝します。他は梨状筋の下を通って大坐骨孔から臀部に入って下肢へ向かいます。

 

 今回は、坐骨神経痛のなかでも梨状筋にまつわるものに焦点をあてます。

 

 一般的に坐骨神経が圧迫されることによる坐骨神経絞扼障害は、梨状筋下孔を通過する部分で坐骨神経が圧迫されるもので、特に梨状筋症候群と呼ばれます。

 

 坐骨神経痛は病名ではなく、何かしらの原因によって坐骨神経が刺激されて臀部から下肢に痛みやしびれの症状を訴える症候です。

 

 絞扼される原因には梨状筋腱部による圧迫、運動負荷、外傷、腫瘍(ガングリオン)などがあります。ただし、解剖学的に一部の人は坐骨神経が梨状筋の下を通らない場合もあります。

 

 鍼治療を受ける梨状筋症候群の患者さんは多いです。

 

 日頃からの養生としては、神経痛全般にいえることですが冷やさないことです。また、中腰姿勢はよくありませんし、同じ姿勢を長時間とるのも痛みの原因につながります。そして、腰回りや大腿裏の筋肉のストレッチを心がけることが大切です。

 

 神経痛に体する鍼治療は筋肉を和らげたり血行を促進するのに適しているうえで、梨状筋症候群による痛みをやわらげる効果が期待できます。

 

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