体調不良の原因に、足裏にできる「タコ」や「魚の目」があるのではないかという筆者自身の経験や臨床経験をもとにした仮説をブログに書いたことがあります。
今回は足の指についての考察です。
足指の広義での変形には「外反母趾」「内反小趾」がよく知られています。さらに、「屈み指(かがみゆび)」「浮き指」などもあります。何かしら先天的な理由を除くと、靴や靴下といった履きものが影響したり「歩きぐせ」が足指変形を誘発させる原因と考えられています。
外反母趾が女性に多いと言われていますが、筆者の臨床経験では内反小趾もなかなか多いです。それから、男女問わずに「浮き指」も多い印象があります。
浮き指は外反母趾、内反小趾、屈み指などと比較すると自覚しにくいし、客観的にもパッと見は分かりづらかったりします。特に、足の甲側(真上から)からは分かりづらいため、正面から見ると判断しやすいです。母趾だけだったり、2〜4趾あるいは5趾だけの場合などさまざまです。
足の指をしっかり伸ばし、しっかり握れるための理想的な指は、どこから見ても曲がっていない状態です。また、正面から見た場合には指の腹よりも母趾球などMP関節の足底側がのぞき見られるようであれば、浮き指の可能性が考えられます。
地面をしっかり踏めなければ足関節、膝関節、股関節、脊柱といった上部の関節に影響が生じることは、あえて今から申し上げるまでもないでしょう。
足の趾も同じです。歩行は踵から地面について、足指で地面をグリップして蹴りだすような動きになります。
指を使っているようで、実はMP関節や甲の部分を引き上げるような動作になっていて、厳密には指はほとんど動いていないこともあります。
思い当たるきっかけがないにもかかわらず、慢性的な腰下肢痛が生じている場合には歩行の仕方や足指の状態を確認してみるのもいいでしょう。
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