足関節の痛みは、ひねったり挫くなどの原因が特定できていれば、治療する対象部位(筋肉、靭帯など)がある程度特定しやすいものの、そこを治療しても痛みがスッキリ取り切れるまでに時間を要することがあります。
握りこぶし程度の大きさしかない関節とはいえ、ここには全体重がかかっているわけですから、負荷の大きさは尋常ではありません。
足関節を痛めやすい動きには内返し、外返しがあります。
内返し(足底が体の中心線側を向く動き)で損傷しやすい主な靭帯は前・後脛腓靭帯、前・後距腓靭帯、踵腓靭帯、外側距踵靭帯になります。
外返し(足底が体の外側を向く動き)で損傷しやすい主な靭帯は三角靭帯(前・後脛腓靭帯、脛踵靭帯、脛舟靭帯)があります。内くるぶしは距骨の内側を包むように関節し、足関節を安定させる特に重要な役目があります。
足関節の前面に痛みや違和感を訴える人も少なくありません。
内返しや外返しによるものとは違い、原因が思い当たらないという人も少なくないのも特徴ではないでしょうか。
疑いの目を向けるのは前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋などがあります。また、これらの筋や腱が通る上伸筋支帯や下伸筋支帯や、もう少し足先の短母趾伸筋などがあります。
さらに足趾、足裏、ふくらはぎをチェックします。なぜなら、何かしらの原因で歩行動作において足の指から指の付け根部分で、しっかり地面を蹴る動きができないと、足を蹴り上げて前に移動できないため、足関節を必要以上に背屈してサポートしようとします。すると、足関節の前面に痛みを生じてしまうことがあります。
足関節の不調は正しい歩行動作をしづらくし、膝や股関節などにも影響を及ぼします。放っておくと他の関節や筋肉が本来とはちがう「痛まない動き」でサポートすることにより、痛みが軽減したと錯覚をおこす前に治療をすることが賢明です。
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