テレビ朝日系の木曜ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」が相変わらず高視聴率だそうです。筆者も毎回楽しみにしている視聴者の一人です。放送時間帯は遅めの仕事帰りの患者さんの予約が入ることが多いため、翌日に民法テレビポータル「TVer(ティーバー)」で見ることが多いです。
過去のネット情報をみると、ドクターXの他に今秋のドラマで放送前から特に注目度が高かったのは「まだ結婚できない(フジテレビ)」、「日曜劇場・グランメゾン東京(TBS)」という分析をする内容を多く目にしました。
その中でもドクターXの視聴率は特に好調のようです。
出演者をほとんど変えず、ストーリーの構成も基本的に変えない番組づくりもまた、ドクターXの魅力ではないでしょうか(「水戸黄門」や「相棒」なんかもそうですね)。
大門未知子先生の素晴らしさは、知識や技術はもちろんのこと、何よりも観察力と診断力ではないでしょうか。時には画像検査をしなくても症状の現れ方や動作などから、原因を見極める知識と臨床経験と「勘または感」にあると思います。
筆者ら鍼灸師、マッサージ師も病理や臨床医学などの授業で疾患にともなう症状を学びますが、実際の現場ではその通りにならないケースは珍しくありません。
ドクターXの今シーズンにおけるポイントに「AIとの対決」があります。AIは膨大な情報を集積した人工知能なわけですが、現放送までのところは大門先生の診断が勝っています。それはまさに臨床経験とそこから得られる「勘または感」ではないでしょうか。
大門先生とAIの違いを分かりやすく例えると、現場で患者さんと向き合っている医師と優秀な医学生ではないでしょうか。ただ、こういった「温度差」は医師や鍼灸師に限ったことではなく、あらゆる分野に生じることであり、いずれも不可欠な要素です。
ドクターXの魅力は、健康をテーマにしながら「縦割れ型組織」「AI」「経営効率」といった、多くの社会人が直面している身近な疑問や悩みを大門先生が晴らしてくれるような、爽快感を抱かせてくれるからではないかと、筆者は考えています。
そういう観点では「日曜劇場・半沢直樹(TBS)」もサラリーマンが抱く"もやもや感"を晴らしてくれる部分もありました。昨今のドラマは、サラリーマンを味方につけると高視聴率を狙えるのではないかと、筆者は勝手に思っています。「同期のサクラ(日本テレビ)」も舞台はサラリーマン生活で高視聴率ですしね。
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