フリーアナウンサーの八木亜希子さんが線維筋痛症の診断を受けたと、ネットやテレビで複数のメディアが報じました。
線維筋痛症とは痛み、倦怠感やだるさ、こわばりなどが全身または肩や腰などの部分的あるいは流動的に感じる症状があらわれるとされていますが、臨床的には個人差が大きいという報告があります。
症状がひどくなると、安静にしているだけでもそれらの不具合が生じるため、日常生活にも影響をおよぼします。かつて、世界的な人気歌手で女優のレディー・ガガさんが発症したことで話題になったことがあります。
原因はまだ解明されていませんが、脳の機能的な障害ではないかという報告があります。文献やネットに掲載されている研究論文などによると、ストレスや社会心理的要因などが関与している可能性が考えられると言った記述があります。
痛みやこわばりなどの感覚は脳で感じるものですが、正しく機能していないと、本来は痛む状況ではなくても脳が痛みととらえてしまうことがあるというものです。ですから、痛みを訴える部位を検査しても異常が見つけられなかったり、治療の効果があらわれなかったりすることがあるのです。
治療方法としては薬の服用、運動療法、認知行動療法、心理療法などがあるとされています。「線維筋痛症を治すための薬」というものは未だ存在しないため、これらの治療法を組み合わせるなどして症状をやわらげる事が治療方針になる傾向が強いとされているようです。
現代医学(西洋医学)で解明されていない原因、確立されていない治療法だけに、医師の治療でも症状がなかなか改善されないようであれば、鍼灸治療を試す価値はあると考えます。
心身のバランスを調整したり、肉体的・精神的な負担や緊張をやわらげたり、睡眠がしっかりとれる体調をめざすといった治療の考え方は鍼灸治療が得意としているためです。
鍼灸治療は、個人差があるとはいえ薬と比較して副作用のリスクが低いとされているのもメリットだと考えています。
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