テレビのワイドショーで「北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の右手首に黒いあざのようなものがある」という話題を取り上げていました。ネットニュースでも朝日新聞デジタルが会員記事に掲載していましたが、このネタはすでに5月上旬に多くのメディアが取り上げていたようで、なぜ今頃になって取り上げたのかは不明です。
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の筆者が関心をもったのは朝日新聞デジタルに記されていた「治療でできた痕との見方がある一方、『おきゅうの痕』といった指摘もある(https://www.asahi.com/articles/DA3S14493444.html)」という一文でした。
もしも、ツボへのお灸だとしたら・・・筆者の推察にすぎませんが、複数のネットメディアに掲載されていた画像を確認するかぎり、ツボでいうと「内関」または「間使」の位置に見えます。特に東洋医学的な治療方針において、鍼灸やあん摩マッサージ指圧の治療でよく用いられるツボのひとつです。
間使と内関は、いずれも厥陰心包経のツボで「酔い止め」に効くとして知られています。その他に胃の不調、精神安定、不眠症などにも効果が期待できるとされています。
特に内関は「絡穴」「八脈交会穴」と呼ばれるツボのひとつで、慢性疾患や他の経絡に連絡するという特徴があることから、全身調整の目的でも使われるツボのひとつでもあります。
金正恩氏の手首がお灸の痕だからといって疾患を特定できるわけではありませんが、内関や間使というツボそのものは自分でも刺激できる位置にあるので、効果が期待できる症状があらわれたら、自分でマッサージや指圧をしてみてはどうでしょうか。
余談ですが、効果は変わりますが灸痕ができないお灸方法もあります。
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