てっきり股関節にあると思っていた痛みの原因が、鼡径部を治療することで軽減したという経験があります。
それは筆者自身の経験ですが、整形外科で画像検査をしても異常が見当たらず、理学療法士によるリハビリ、整体やカイロプラクティック、鍼灸やマッサージを試したのですが、いずれもこれといって好転しませんでした。
決まって言われたことは「体がかたいですね」「ストレッチが大切です」でした。書籍やインターネットで調べ続けたところ「これではないだろうか?」と行き着いたのが、以前にもブログで紹介したグロインペイン症候群でした。
生活にあまり支障をきたしていなかったこともあり、通院もせずに数年が経過したある朝、起き上がろうとしてベッドから足を下ろそうとした瞬間、左足の付け根あたりに「ピキッ!」とした電撃痛様の刺激が走りました。
それまで違和感を感じていた左股関節部分よりも恥骨部寄りで、明らかに股関節と呼ぶ部位ではありませんでした。
歩行時痛も生じるようになり、あぐらをかいたり、左足を上にして足を組むことができませんでした。さらに厄介なのが、内旋させても痛むという状態でした。
整形外科や柔道整復師に診てもらいましたが、やはり数年前と所見や対処法は変わらず、自分で治療法を探る決意をしました。
鍼、灸、温熱、低周波(鍼通電、経皮)、超音波を使ってトライ&エラーを繰り返した結果、ようやく痛みを和らげる筆者流の術法を見出しました。
鼡径部に低周波(やや高めの周波数)の刺激を与えながら運動法をくわえます。1回の治療時間は30分程度で、最初の1週間は2~3日に1回のペースで施術をし、徐々に間隔を空けていきます。早ければ、最初の1週間だけで治療を終わらせ、その後はセルフケアで十分でしょう。
筆者にかぎって言えば、腰痛も和らぎました。股関節や鼡径部と腰痛の関連性について「関係ないことが多い」なんて言う医師や専門家もいますが、筆者は以前から関連性があると考えています。実際に腰痛が改善したと患者さんもいますし、何よりも筆者自身が実際に腰が楽になっています。
一昨日、久しぶりに股関節に違和感を感じたので、筆者の術式を行って気持ち良い朝を迎えることができたので、鼡径部痛をテーマにしてみました。
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