体の不調を医師に診てもらっても原因が特定されず、薬を処方してもらったり理学療法を受けても改善しないままで、鍼やマッサージ、整体を頼る人は少なくありません。
しかし、それでも症状が良くならず「治療院めぐり」「病院めぐり(ドクターショッピング)」をする人がいます。
そういった患者さんに見られる傾向のひとつに、問診時の質問に対して積極的に答えていただけない「受け身の情報提供」姿勢があります。
情報を引き出すのも施術者の技量でしょうが、患者さんによっては施術が終わってから「実は・・・だった」と告白されることがあります。さすがに内容によっては、某オンライン名刺のテレビCMではありませんが「それさあ、早く言ってよ~」ということもあります。
検査において、鍼灸師、マッサージ師、柔道整復師らに許可されている検査方法は医師とはちがって限定的です。それだけに、患者さんの情報が大事になります。
特に医師の診察で「原因不明」と告げられた症状では「日頃の生活習慣」「姿勢変化との関連性」「既往歴」といった情報にヒントが隠れていたりすることが多々あるものです。
患者さんの中には「医師に話しを聞いてもらえなかった」と訴える人もいますが、一人の患者さんにかけられる時間は限られています。ですから、治療方針を立てるうえで予診票や問診による情報が中心になってしまうのは、医師に限らず鍼灸師やマッサージ師や柔道整復師も同じです。
患者さんは、問診中に「あっ!そういえば」と思い出すことも多々あるでしょう。その観点では施術者にも、早期の段階で引き出す知識・経験・テクニックが必要です。とはいえやはり、患者さんが積極的に治療へ参加いただくことが望ましいです。
些細な情報によって治療方針や術式が見直され、劇的に不調が和らぐことも珍しくありません。言ってみれば、情報提供は、鍼やマッサージの上手な受け方のコツともいえます。
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*リライト:2020年8月29日