都内の漢方薬店が「新型コロナウイルスに効果がある」として、日本国内では未承認の漢方薬を販売したとして摘発されたという報道がありました。
テレビのバラエティ番組や雑誌などで「〇〇が効く!?」というフレーズに遭遇しますが、科学的根拠が乏しかったり、情報の「裏どり」が完璧でなかったり、違法性のリスクが高い場合には、見出しに「!?」や「?」や「・・・か」を付けるのは、メディアの常套手段でもあります。
直近ではYahoo!ニュースに掲載されていたコチラの記事(https://news.yahoo.co.jp/articles/69c368343c4f6ca18dcc27a7751ed77136ab87fe)ですが、見出しは「鼻炎治療剤スプレー「コロナに効果」?…米研究陣が緊急使用承認を申請(情報提供:WoW Korea!」。「?」がついていますね。
一方で、限りなく立証できる内容で、しかも当事者が公に発表すると「!?」や「?」や「・・・か」から一歩進んで、「」(カギかっこ)でとじられることがあります。昨年11月に、やはりYahoo!ニュースに掲載されていたコチラの記事(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20201128-OYT1T50125/)ですが、見出しは「市販のお茶に「コロナ無害化の効果」…カテキンが関係する可能性、教授が指摘(情報提供:讀賣新聞オンライン)」。「効果」と断定的な表現を用いていますが、「」でくくるうえに、「可能性」という文字も用いることで、メディアが決めつけたことではないうえに、未だ検証中であることを主張しています。
読者や視聴者が、こういった情報を「断定的」にとらえてSNSなどで拡散させると、予期せぬ事態を招く危険性があります。
1年ぐらい前は、現在とは比較にならないほど未知のウイルスだっただけに、さまざまな情報が錯そうしていました。ですから、時には「かもしれない」情報ですら重宝された部分があるのも事実ですが、現在は解明されてきたことが増えているので、読者は情報の選び方にも慎重になるべきでしょう。
くれぐれも、「〇〇が効く」の情報は安易に飛びつかず、情報リテラシーを高めることも大切ではないでしょうか。