当院ではじめて美容鍼を受けられる患者さんから、こんな声を聞いたことがあります。
「有名な治療院で施術を受けたのに目のまわりに内出血ができた」「ベテランの先生で、宣伝にも『痛くない』とあったから受けてみたけど、けっこう痛かった」
特に美容鍼がはじめての方は、これら「内出血」と「痛み」に不安を抱かれている方は少なくありません。
結論から言いますと、問診時に施術者から説明を受けてはいたようですが「有名な治療院だから大丈夫だろう」「形式的な説明でしょ」「自分は大丈夫だろう」といった期待感や安心感が大きいほど、事象が生じた際のギャップに驚くようです。
施術同意やインフォームドコンセントをしっかり行っても、事象が生じると「失望感」「不満感」が生じるのはやむを得ないかもしれません。
美容鍼を施術メニューに取り入れている治療院では「施術同意」あるいは「インフォームドコンセント」は当たり前になっているはずですが、一方で「簡単な説明程度」ですませている治療院が少なくないのも現実のようです。
実際に私自身も、近隣で有名な鍼灸治療院が「美容鍼を始めました」ということで、視察も兼ねて施術を受けたところ、問診票と「内出血のリスク」程度の説明だけで施術が始まりました。
せっかく患者さんが期待を膨らませて来院しているのにリスクばかりの説明では、不安感を抱かせすぎかねません。また、何にでも効果が期待できるなどという説明は無責任すぎます。
とはいえ、施術時間は限られているので、ポイントを絞る必要があると筆者は思います。
当院において、美容鍼を初めて受けられる方に対して、代表的な不安である「内出血」「痛み」については、同意書だけでなく口頭でも必ずお伝えしていることがあります。
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・皮膚に鍼を刺すうえで「内出血が絶対に生じない」のお約束はできません。ただ、目立たなくなるまでに要する時間は個人差があるものの、内出血の痕は消失します。なお、「内出血は絶対にＮＧ！」という方へは、当院での施術はご遠慮いただきます。
・「痛み」は自覚です。痛みの程度を客観的かつ的確に判断することはできないため、施術者が「痛くありません」とは言い切れません。刺す瞬間の「チクチク」感は誰にでも生じてしまうでしょうが、チクチクですら期待に背くような辛い感覚であれば我慢せずに、その場ですみやかに知らせて下さい。
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※リライト：2021/07/07
