大坂なおみ選手が女子シングルス優勝で幕を閉じたテニスの四大大会・全豪オープン。コロナ禍で開催されたスポーツのビッグイベントという事でも注目を集めていました。
大会期間中にロックダウンが発出され、一時は無観客で試合が行われるなど、徹底した感染対策を高く評価する声もあがっています。また、東京五輪開催に向けての参考になる大会でもありました。
ほぼ同じタイミングで東京五輪開催における選手らを対象にした新型コロナ感染予防対策が記された「プレイブック」なるものの初版が公表されました。
これは、政府主導で実施された新型コロナ対策調整会議およびIOCの提言などを取り入れ、協議を重ねたうえで作成されたオフィシャルなものだそうですが、大会責任者や医療関係の専門家によるとテニス・全豪オープンでの対策と比較すると「甘い」らしいようです。
とある専門家が「日本人だから『お願い』だけで協力するが、文化が異なる人たちに対して、日本国内で通用する『性善説』が通用するか疑問」と言っていましたが、筆者も同感です。
テニス・全豪オープンは隔離や外出禁止など「指示・命令」調に対して、日本のプレイブックはざっと見ただけでも「お願い」調が多い印象です。
いくつかのマスコミが実施する世論調査によると、いまだに日本国民の多くは「開催ありき」に疑問を呈しています。
開催したらしたで盛り上がるでしょう。すなわち、多くの国民は頭ごなしに「開催否定」しているわけではないでしょう。
実施する以上は、それこそテニス・全豪オープンを見習って、感染対策を徹底していただきたいと筆者は願っています。